時事メガネ

気になった時事問題を少し追ってみる

ライフ・バダウィ「この中の誰かが」

EU人権賞とも呼ばれるサハロフ賞の授賞式が、明日16日にストラスブルグにて行われます。今年の受賞者はサウジアラビアのブロガー、ライフ・バダウィ氏です。服役中の本人に代わり、妻エンサフ・ハイダル氏による代理受賞となるようです。 サウジアラビアは様…

我々は何を知りたい(と思わされる)か

報道の在り方に関する独り言の連続になってしまいますが、今朝は象徴的な状況がありましたので、短いものをひとつ。 先日のパリ多発テロ事件では、メディア批判が各方面で発生しました。例えば、テロリズムとどう戦うかについて議論するもの、パリとベイルー…

難民報道雑感

時間の速さ(※私は敢えてこの漢字を使います)は恐ろしいですね。あれよあれよという間に、前回更新からまた二ヶ月近く経ってしまいました。お久しぶりの上に唐突ですが、今日は少し自分のことについてお話しをしてから始めようと思います。忙しい忙しいと、…

秋雨前線異状なし

ベルリンはここのところ、シトシトとはっきりしない雨が続いており、あまり気分がぱりっとしませんので、今日は少し砕けた文体での更新で失礼します。 安保法制の強行可決から早3週間、オンライン上ではジリジリと安保肯定派の意見が幅を利かせてきているよ…

積極的平和、即ち暴力の破棄

お久しぶりです。と語りかける程、読者も居ませんが、記事の更新をしなかった3ヶ月間の間にも、難民問題の検索から迷い込んで来て下さった方なども居たようで、以外とマメに更新していた時期より閲覧数が増えていたりもし、まだまだ辞めるつもりはありません…

カジャ・ニン「私たち全員を殺すことは出来ない」

先週ブルンジについて調べている中で、ブルジア人セレブ、カジャ・ニン、反大統領派のグループに参加という記事がありました。アフリカ連合サミットで彼女は、より強い外交圧力を呼び掛け、ロイターのインタビューには、欧州連合がアフリカ連合より先に行動…

ブルンジ争乱

今回はブルンジの争乱を取り上げたいと思います。ぐずぐずとしている間に時間は過ぎ、もはや時事ではなくなりつつありますが、それでも公開します。言い訳ですが、クーデターは失敗しましたが、まだ問題は解決されていません。クーデターは失敗しようと、選…

ロヒンギャ問題代表会合に見るアジアxヨーロッパ思考様式の壁

先週取り上げたアマンダン海の難民について、29日にはタイのバンコクで代表会談がありました。ロヒンギャという言葉が使用されれば参加しないと表明していたミャンマーを配慮しながらの、ミャンマーの代表も含めた17カ国での会合となりました。 難民は実際、…

難民船のたらい回し(難民船問題・アジア篇)

4月に地中海難民を取り上げましたが、今週はアンダマン海難民です。 週刊を目指していた時事メガネですが、うっかり二週間も空けてしまいました。ここしばらくは時間の取れないことが続きそうなので、記事の長さを抑え、一週間単位に拘らないことにします。…

チャンとスクマランの死刑について

ブログを始めて、はや6週目、1週間の記事を8~9日かけて書いている為、ズレにズレて先週分はだいぶ遅れての投稿になりました。気が付けばもう週末ですので、今週注目の時事は、少し自由に、思ったことを書いてみたいと思います。一応時事を扱いますが、情報…

地中海の密航船事故再び

去年も多発していた難民ボートの沈没事故ですが、今年の死者・行方不明者のペースは去年より増加しており、19日未明の沈没船による死者・行方不明者は史上最悪の規模になってしまいそうです。 冒頭のターゲスシュピーゲル紙一面の写真はまた別の密航船ですが…

死刑廃止論支持の法務大臣たち/死刑に関する世論調査の妥当性

先週は、死刑と言う大きなテーマに足を踏み入れてしまい、なんだか纏まらないうちに一週間が経ってしまいました。今週は少し立ち止まって、死刑にまつわるテーマにもう一歩踏み込んでみたいと思います。注目の時事はお休みします。私がはまった深みは以下の…

インドネシアにおけるオーストラリア人の死刑確定、恩赦なし

今週は月曜日のニュース、インドネシアのオーストラリア人死刑囚について、古い事件なので振り返りつつ、死刑について少し考えたいと思います。薬物犯罪に関わったり、巻き込まれたりして、海外で自国とは異なる刑罰を受ける人のニュースはそれほど珍しくな…

ジャーマンウィングス4U-9525墜落事故:報道のあり方について

このブログは、ドイツの主要紙を主な参考元にしていますが、先週のトップニュースであったジャーマンウィングスの墜落事故をテーマにしませんでした。その理由の一つは、事故の究明が進んでいないこと、もう一つは日本で既に大きく報道されていることです。 …

イエメン情勢

先週は邦人が巻き込まれたこともあり、チュニジアでのテロ事件が大きく取り扱われていたが、イエメンではより大規模のテロが発生した。 イエメンに関しては、中東情勢に詳しい方などがしばらく前から一部報道で警鐘を鳴らしていたが、日本人にとってはどちら…